上遠野町村(読み)かとおのまちむら

日本歴史地名大系 「上遠野町村」の解説

上遠野町村
かとおのまちむら

[現在地名]いわき市遠野町上遠野とおのまちかとおの

さめ川中流左岸にあり、御斎所ごさいしよ街道が東西に通る。南はたき村、西は根岸ねぎし村、北は深山田みやまだ村。永和五年(一三七九)閏四月八日の藤原政郷証状(上遠野文書)に「上遠野郷、上遠野兵庫助ニ仰下候也」とみえる。応永一一年(一四〇四)一〇月一三日の上杉朝宗料所預ケ状(同文書)に「菊田庄上遠野郷半分事、為料所々預置也」とみえ、上遠野兵庫助朝秀に預け置かれている。同二三年と思われる一一月三日の上遠野兵庫助宛の上杉氏憲書状(同文書)によれば「於上遠野、去廿五日」に合戦があり、「御舎弟九郎・同十郎」が負傷している。享徳三年(一四五四)七月一一日の道金譲状(岡本元朝家蔵文書)に「かとの之内ハかきたはやか内一町、一宇」とみえる。年不詳三月一四日の三坂越前守宛の岩城常隆書状(三坂文書)に「普請之事、上遠野番中、被致之之由申付」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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