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街道 カイドウ

デジタル大辞泉の解説

かい‐どう〔‐ダウ〕【街道】

中央と地方、またと町とを結ぶ、行政上、交通上の主要な道路。「日光街道

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百科事典マイペディアの解説

街道【かいどう】

海道とも記す。主要な幹線道路の意。日本で街道が整備されたのは駅制とともに大化改新後で,山陽道を大路(たいろ),東海道東山道を中路,その他を小路と定めた。鎌倉幕府開創に伴い京と鎌倉を結ぶ東海道の整備が図られたが,戦国時代には各領国内の街道整備は進んだものの,関所の設置等とあいまって領国外に対しては封鎖性が濃かった。
→関連項目一里塚雲助

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世界大百科事典 第2版の解説

かいどう【街道】

主要幹線道路の意。海道とも書く。
[古代・中世]
 古くは地域ごとにおもに情報の伝達,兵員およびその食料の輸送,貢納物の移送といった軍事的・政治的な目的で政治権力によって形成されたとみられ,それらは律令国家の形成にともなって都城や国府を中心として統一的に体系化された。古代律令制においては,都城と諸国府を結ぶ街道として東海道・東山道・北陸道・山陰道・山陽道・南海道西海道が整備され,このうち都城と大宰府を結ぶ山陽道が最も重視されて大路(たいろ)と規定され,東海道・東山道が中路,他は小路とされた。

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大辞林 第三版の解説

かいどう【街道】

交通上、重要な道路。日光街道・甲州街道など。 → 海道
人の歩む道。 「出世-」 「人生の裏-」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

街道
かいどう

国中に通ずる官道、または主要な陸路。海道とも書く。街道の始源については、すでに大和(やまと)朝廷の成立後、大和を中心に山陽道、東海道、南海道が開かれたといわれるが、『日本書紀』は、崇神(すじん)天皇のときに北陸、東海、西道、丹波(たんば)に四道将軍が派遣されたことを記し、『古事記』にも、高志道(こしじ)、東方十二道、丹波国におのおの派遣されたという記事がある。この点について、『古事記伝』(本居宣長(もとおりのりなが))は、前記の西道を山陽道として、西海道までさすものとはせず、また高志道を越国(こしのくに)、東方十二道を東方十二国として、「道」と「国」とは同義語とする。
 古代の律令(りつりょう)制下では、京を中心として山陽道、東山道(とうさんどう)、東海道、北陸道、山陰道、南海道、西海道の七道が発し、わが国の交通体系の中核を形づくった。このうちもっとも重要視されたのは、京―大宰府(だざいふ)間を結ぶ山陽道と、その延長である西海道の一部で、これを大路とよび、これに次ぐ東山・東海両道を中路、そして北陸道以下の四道および伊勢(いせ)、大和、美作(みまさか)、飛騨(ひだ)、越後(えちご)、甲斐(かい)、上総(かずさ)、出羽(でわ)の各路を小路とよんだ。これら七道とその支線である駅路には、原則として30里(当時は1里=6町なので、近世の5里、現在の約20キロメートル)ごとに駅を配置したが、そこでは駅馬(大路20疋(ひき)、中路10疋、小路5疋)を常備し、駅長が駅子を指揮して人馬の継立(つぎたて)や休泊、給食などにあたった。なお、水駅には、駅馬のかわりに渡船(わたしぶね)、渡守(わたしもり)を常備して、陸駅と同じく駅長が置かれた。駅路が国府を連絡するものであったのに対し、国府と郡家(郡衙(ぐんが))とを結ぶ道もこれに次ぐ重要なもので、各郡家には伝馬という官馬が用意されていた。こうした交通体系も、律令制の衰退とともに駅の機能が低下し、古代末期以降は駅にかわって、東海道などでは宿(しゅく)とよばれる営業的旅舎を中核とした交通集落が成立、発展していった。
 中世初期、鎌倉幕府が成立すると、従来の山陽道中心の交通体系は大きく改変して、京―鎌倉を結ぶ東海道をわが国第一の幹線道路に引き上げることとなった。この場合、中世の新しい東海道は、伊勢鈴鹿(すずか)峠越えの難所を回避して、古代の東山道と東海・東山連絡路(後の美濃路(みのじ))を通過しており、そのほかにもコースに部分的変更のあるところが少なくない。一方、山陽道は、従来の路線上に多く宿が存在したようであるが、海路の利用はその発展の阻害要因となった。山陰道は、古代の官道による東西の連絡よりも、山陽・山陰両道間の連絡路が多用されるようになったし、北陸道の延長では、駅制を踏襲した宿が地方豪族の手で経営され、鎌倉幕府の地頭(じとう)が宿直人を配置して警固したという。古代の南海道は中世前半まで熊野参詣(さんけい)の道、後半以降は伊勢参詣の道へと変化したが、西海道では大宰府、博多(はかた)が本州などとの結節点となる一方では、西国武将の行軍路に多く古代以来の幹線路が利用されていた。なお、鎌倉幕府のおもな基盤である関東御分国(15か国)では、鎌倉と地方武士の本拠地とを結ぶ鎌倉街道が開かれて、諸国からの本道や分岐道が集中した。室町幕府の成立後、こうした交通の様相には多少の変化も生じたが、戦国大名が各地に割拠する段階では、中世前・中期の交通体系は大きく崩れて、戦国大名の領国内には本城―支城―農村の系列で街道や伝馬制が形成されていった。
 近世初頭の豊臣(とよとみ)秀吉による天下統一は、北は奥羽から南は九州まで全国の街道を貫通させる基礎を固めたが、さらに徳川家康が関ヶ原の戦い後の1601年(慶長6)東海道の伝馬制を実施し、その翌年以降に中山道(なかせんどう)以下、日光、奥州、甲州道中に順次これを施行するに及び、江戸を中心とする五街道とその宿駅が成立した。五街道は、江戸日本橋を起点として本州中央部を走るもっとも重要な街道で、一般に東海道(品川―大津、延長して守口(もりぐち))、中山道(板橋―守山(もりやま))、日光道中(千住(せんじゅ)―鉢石(はちいし))、奥州道中(白沢―白川)、甲州道中(内藤新宿(ないとうしんじゅく)または上高井戸(かみたかいど)―上諏訪(かみすわ))をさすが、東海道には美濃路、佐屋路(さやじ)、本坂通(ほんざかどおり)、日光道中には壬生(みぶ)通、水戸・佐倉道、例幣使(れいへいし)街道が付属し、幕府の道中奉行(ぶぎょう)がこの五街道と付属街道を直接支配した。もっとも、五街道の道筋については、奥州・甲州両道中を除いて水戸道中、北陸道をあげる説や、前記の五街道に水戸・佐倉両道中を加えて七街道とする説などもある。
 五街道を延長した主要な街道を脇(わき)街道、脇往還というが、ここでは幕府の勘定奉行は間接的に関与するにとどまり、在地の権力(天領は郡代や代官、私領は藩など)が直接支配するのが原則であった。おもな脇街道として、本州中央部の佐渡路(さどじ)(会津通、三国(みくに)街道、北国(ほっこく)街道の三道)のほか、北から仙台・松前道、羽州街道、北国路、伊賀越(いがごえ)道中、伊勢路、中国路、長崎路などがあげられ、特殊なものに御代参(ごだいさん)街道(東海道の土山(つちやま)から中山道の愛知(えち)川に至る街道。朝廷が名代を近江(おうみ)の多賀神社に参詣させた)がある。五街道と直接の関係をもたない遠隔地の場合、一般に脇街道が主幹線であって、これが連絡する城下町からは、さらに藩領内に幾筋かの中街道(脇道)を放射状に発して、いわゆるミニ五街道を形成することもまれではなかった。そして、この五街道―脇街道の関係は、幕府―藩の関係を象徴する側面をもつ一方で、諸藩における主要な脇街道―中街道―村道―農民の生活道といった、重層的な交通体系の頂点にたつものでもあった。[丸山雍成]
『児玉幸多・豊田武編『体系日本史叢書24 交通史』(1970・山川出版社)』

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世界大百科事典内の街道の言及

【並木】より

…市街地の場合は街路樹と呼ばれる。
[日本]
 奈良時代の759年(天平宝字3)に東大寺の普照の奏状により五畿七道の駅路の両側に果樹を植えさせ,木陰を旅人の休息場とし,木の実を食料とさせる官符が出ているのが街道の並木の始まりとされ,平安時代にも引き続き果樹が植えられている。戦国時代末には織田信長が1575年(天正3)に東海道と東山道に松や柳を植樹させ,上杉謙信,前田利長,加藤清正らも領内の街道に諸木を植えさせて街道の整備を行っている。…

【道】より

…《延喜式》所載の相模の駅は坂本に始まるが,この駅は現神奈川県南足柄市関本付近に比定されている。この道は江戸時代の矢倉沢街道(大山厚木道の西への延長)にあたる。1888年出版の2万分の1地形図矢倉沢村を見ると,当時の〈従小田原駅至甲府道〉をそれて〈地蔵〉〈倉〉地籍を通る小道がある。…

※「街道」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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