下手計村(読み)しもてばかむら

日本歴史地名大系 「下手計村」の解説

下手計村
しもてばかむら

[現在地名]深谷市下手計

利根川と小山こやま川に挟まれた沖積低地にあり、東は新戒しんがい村、西は血洗島ちあらいじま村・上手計村岡部おかべ領に所属(風土記稿)中世には上手計村とともに榛沢はんざわ滝瀬たきせ郷内手墓てばか村、あるいは手波賀郷などと称されていた。後三年の役の頃、当地で戦傷を負った源義家が切落した片腕を葬ったため手墓とよばれるようになったという。また天慶年間(九三八―九四七)平将門追討の際に源経基の家臣竹幌太郎が陣を取り、当地に祀ったのが地内の鹿島神社と伝える。「保元物語」上(官軍勢汰へ并びに主上三条殿に行幸の事)には、源義朝に従って保元の乱で活躍した手薄加七郎の名がみえる。貞治二年(一三六三)五月二八日の足利基氏宛行状写(正木文書)によれば、鎌倉公方足利基氏は「榛沢郡滝瀬郷内下手墓村」を岩松直国に宛行っているが、同村は安保泰規から没収したものであった(同年六月二日「足利基氏御判御教書写」同文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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