下藤(読み)さがりふじ

精選版 日本国語大辞典 「下藤」の意味・読み・例文・類語

さがり‐ふじ‥ふぢ【下藤】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. たれ下がった藤の花の房。《 季語・春 》
      1. [初出の実例]「そよや、小柳(こやなぎ)によな、さがり藤の花やな」(出典梁塵秘抄(1179頃)一)
    2. 紋所の名。藤の花の二つの房を左右にたらし、輪状に図案化したもの。⇔上がり藤
      1. [初出の実例]「染屋に聴けば、一に橘二にかきつばた、三にさがり藤(フヂ)」(出典:滑稽本浮世床(1813‐23)二)
    3. 下金(さがりがね)をしゃれていう語。
      1. [初出の実例]「地代から松の木を、僅か金三十両に売ったぞや。其金を取りにくりゃ、晩ぢゃの、翌日(あす)ぢゃのと、一寸(すん)延ばしに埒(らち)が明かぬ。いかに松の木の金ぢゃとて、下(サガ)り藤にしては、此請負ひ人、つらいぢゃ」(出典:歌舞伎・天満宮菜種御供(1777)五)
  2. [ 2 ] 中古の雑歌の曲名

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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