不纏足会(読み)ふてんそくかい(英語表記)Bu-chan-zu-hui; Pu-ch`an-tsu-hui

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「不纏足会」の意味・わかりやすい解説

不纏足会
ふてんそくかい
Bu-chan-zu-hui; Pu-ch`an-tsu-hui

中国,清末に婦人纏足からの解放を目標に設立された啓蒙団体。上海在住の欧米婦人らにより設立された天足会 Natural Foot Societyの影響を受けた康有為梁啓超らが,光緒9 (1883) 年広東に設立した。その活動は,医学的・人道的立場のみならず,強兵育成のためのじょうぶな母体保持,および近代工場の設立による女子工員の需要などの理由により,変法自彊運動一環としての意味ももっていた。

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世界大百科事典(旧版)内の不纏足会の言及

【纏足】より

…時を経て下層階級に及び,最盛期を迎えた清代,満州人にも流行の兆しがみえて,康熙帝,乾隆帝が禁止令を出し,袁枚(えんばい),兪正燮(ゆせいしよう)ら学者が反対論を唱えたが,効を奏さなかった。その後太平天国も禁止し,清末に在華ミッション団体による廃止運動や,康有為が広東で発起した〈不裹足会〉の反対運動を機に,各地で〈天足(自然の足)会〉〈不纏足会〉が組織されたり,自ら纏足であった西太后が禁止令を発して徐々に衰えたが,なお徹底せず,民国時代にも遺風は残り,新中国成立後ようやく根絶をみた。【鈴木 健之】。…

※「不纏足会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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