解放(読み)かいほう

  • かいほう ‥ハウ
  • かいほう〔ハウ〕
  • ときさ・く
  • ときはな・す
  • ときはな・つ
  • 書名

デジタル大辞泉の解説

[名](スル)束縛(そくばく)されたり、制限されたりしているものを、ときはなして自由にすること。「貧困から解放される」「解放感」
[補説]書名別項。→解放
総合雑誌。大正8年(1919)創刊大正デモクラシーの流れにのって、社会主義的傾向を示した。大正12年(1923)終刊。1年後に再刊されたが、昭和8年(1933)ころ廃刊。

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世界大百科事典 第2版の解説

大正・昭和期の雑誌。(1)第1次 吉野作造,福田徳三らの黎明会同人を中心として,デモクラシー思想の普及のために1919年(大正8)6月大鐙閣から発行された総合雑誌。創刊号の定価38銭。20年6月号から麻生久,山名義鶴らが結成した解放社によって編集された。創刊号に〈宣言〉をかかげるなど,他の総合雑誌とは性格を異にし,労働問題,社会問題がとくに重視され,社会主義思想の影響を強く受けた。黎明会,新人会の会員が執筆したほか,荒畑寒村,堺利彦山川均山川菊栄などの社会主義者も毎号のように登場している。

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大辞林 第三版の解説

スル
からだや心の束縛や制限を取り除いて自由にすること。 子育てから-される 奴隷- 同音語の開放は制限したりせずに自由な出入りを許すこと、また、扉や窓などを開け放つことであるが、それに対して解放は心身の束縛を解いて自由にすることをいう
総合雑誌。1919年(大正8)創刊、23年廃刊。大正デモクラシー思潮の中で生まれた社会主義的傾向の雑誌。25年山崎今朝弥により再刊。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

第一次世界大戦直後のデモクラシー思潮を背景として創刊された総合雑誌の一つ。1919年(大正8)5月、大鐙閣(だいとうかく)から創刊。23年9月に終刊。総合雑誌として『改造』や『中央公論』よりも社会主義的で、吉野作造(さくぞう)や黎明(れいめい)会の福田徳三、東大新人会の赤松克麿(かつまろ)を中心として、佐野学(まなぶ)、堺利彦(さかいとしひこ)、石川三四郎らが登場。マルクス主義者とアナキストの呉越同舟である。創作欄は、小川未明(みめい)、宇野浩二、宮地嘉六(みやちかろく)らの初期プロレタリア文学系の創作・評論が主流。24年5月に再刊された第二次『解放』は、山崎今朝弥(けさや)、石川らによって編集されたが、第一次よりも急進的で、プロレタリア文学の舞台となり、葉山嘉樹(よしき)や平林たい子らが活躍した。第二次の廃刊時期は不明だが、32~33年(昭和7~8)ごろとされる。[松浦総三]

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精選版 日本国語大辞典の解説

[1] 〘名〙
① からだや心の束縛や制限などを除いて、自由にすること。開放。
※東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉初「娼妓を解放して妓楼を廃し、其の名号を改めて、貸座舗と称す」 〔魏志‐趙儼伝〕
② 組織された人員を解いてばらばらにすること。
※近世紀聞(1875‐81)〈染崎延房〉四「奸賊会津中将等が〈略〉頓に攘夷御親征の御幸を解放(カイハウ)なせる条倶(とも)に天を戴くに忍びざるの仇敵なり」
③ 権力を打倒して人民が自由になること。政治革命。特に、中国で、中国共産党による革命をいう。
※招かれて見た中共(1956)〈橘善守〉百年河清を待たず「この全総傘下の組織労働者は、解放後の累増にもかかわらず、まだ千二百四十五万」
[2] 総合雑誌。第一次創刊は大正八年(一九一九)で、大鐙閣から発行。大正デモクラシー思潮を背景に社会主義的傾向を示す。同一二年終刊。全五二冊。プロレタリア文学の舞台となる。昭和八年(一九三三)頃終刊。
〘他カ下二〙 解きはなつ。解きやる。ときほどく。ときあく。
※書紀(720)允恭八年二月・歌謡「ささらがた 錦の紐を 等気舎気(トキサケ)て 数(あまた)は寝ずに 唯一夜のみ」
〘他サ五(四)〙
① つながっているものや結ばれているものを、解いてはなればなれにする。ときはなつ。
※都会の憂鬱(1923)〈佐藤春夫〉「互に解き放し難いほど複雑にもつれ合ってゐるものである」
② 束縛を解いて自由にする。ときはなつ。〔羅葡日辞書(1595)〕
※面影(1969)〈芝木好子〉四「凍った自分を解き放そうとしてくるのである」
〘他タ五(四)〙
※延喜式(927)祝詞「舳解放(ときはなち)・艫解放(ときはなち)て」
※義血侠血(1894)〈泉鏡花〉五「渠(かれ)は手早く一頭の馬を解放(トキハナ)ちて」
※春の城(1952)〈阿川弘之〉四「自分が何物からも解き放たれる日の近づいている」

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