世の事(読み)よのこと

精選版 日本国語大辞典 「世の事」の意味・読み・例文・類語

よ【世】 の 事(こと)

  1. 世にいる以上従わなければならない事。この世の定め。
    1. [初出の実例]「うつせみの世之事(よのこと)なれば外(よそ)に見し山をや今はよすかと思はむ」(出典万葉集(8C後)三・四八二)
  2. 世間普通の事。世間のならわし。世間一般の風潮。尋常の事。
    1. [初出の実例]「世のこととして、数ならぬ人のなからひにも、もとよりことわりえたる方にこそ、あいなきおほよその人も心をよはするわざなめれば」(出典:源氏物語(1001‐14頃)竹河)
  3. 渡世の事。生業
    1. [初出の実例]「そのごとく、人の世にある事も、我力におよばんほどは、たしかに世の事をもいとなむべし」(出典:仮名草子・伊曾保物語(1639頃)下)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android