世下る(読み)ヨクダル

デジタル大辞泉 「世下る」の意味・読み・例文・類語

くだ・る

後世になる。
「―・りて後、唐土もろこしにも日の本にも」〈増鏡新島守
末世まっせになる。
「今は―・りて、他の一寸のゆがみはとがめて、おのれが一尺のひがみは見えず」〈父の終焉日記

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「世下る」の意味・読み・例文・類語

よ【世】 下(くだ)

  1. 後世になる。
    1. [初出の実例]「まして、世くだりて後、もろこしにも日のもとにも、国を争ひて戦をなす事、数へ尽くすべからず」(出典:増鏡(1368‐76頃)二)
  2. 後の世となるにつれて世の中の状態が悪くなる。末世(まっせ)となる。
    1. [初出の実例]「すでに世くだりはてたり。人又なかん也。あともなくなりたるにこそ。しかるにやすくなほりなんとはいかに」(出典:愚管抄(1220)七)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android