日本大百科全書(ニッポニカ) 「世界司厨士協会連盟」の意味・わかりやすい解説
世界司厨士協会連盟
せかいしちゅうしきょうかいれんめい
World Association of Chefs Societies
西洋料理の料理人(シェフ)団体で構成された国際組織。日本語の名称にある「司厨士」は「厨房を司る人」という意味で、西洋料理の料理人をさす名称として使われている。通称Worldchefs、略称WACS(ワックス)。2年ごとに開かれるWACS国際大会や4年に一度の「食のオリンピック(世界料理オリンピック大会)」をはじめ、食を通して国際交流を深めるイベントを主催する。また、食の未来について考え、料理人が主体となって取り組む環境保護推進活動も展開している。2006年には、毎年10月20日をシェフズデーChefs Dayとすることを発表。その日には世界のシェフが調理場を離れて社会活動に励むことを提案し、連盟では世界の恵まれない子供たちのために食糧支援や食に関するさまざまなイベント活動を行っている。
1800年代末にヨーロッパの料理人が開いた会合がきっかけとなり、1919年にスイスのジュネーブに事務局を設置し、1928年にパリのソルボンヌ大学で正式に連盟を創設した。2006年に現在の名称に変更し、本部をパリに置く。2014年7月時点で、世界100か国・地域の団体などが会員となっている。日本からは全国におよそ1万人の会員が加入する公益社団法人全日本司厨士協会(AJCA:ALL Japan Chefs Association)が加盟している。
[編集部]