日本大百科全書(ニッポニカ) 「世界科学者連盟」の意味・わかりやすい解説
世界科学者連盟
せかいかがくしゃれんめい
World Federation of Scientific Workers
正式名称は世界科学労働者連盟、略称はWFSW。1946年7月、イギリス・ロンドンで設立された科学者の国際組織。初代の会長はフレデリック・ジョリオ・キュリーであった。連盟の基本的性格と目的は、1948年の第1回総会で採択された科学者憲章のなかに明らかにされている。軍縮委員会、社会経済委員会、科学政策委員会の三つの常設委員会および編集委員会を中心に活動が行われており、機関紙『サイエンティフィック・ワールド』は5か国語で発行されている。日本からは最初、民主主義科学者協会が執行評議員を送っていた。1971年からは日本科学者会議が加盟している。連盟は、社会政治体制の異なる国々の科学者を結集し、科学労働者が直面する重要な問題を議論し、会議、シンポジウムなどを行ってきた。とくに平和と軍縮の問題には大きな努力を払っている。
[服部 学]