両所・両処（読み）りょうしょ

精選版 日本国語大辞典

りょう‐しょ リャウ‥【両所・両処】

[1] 〘名〙

① 二つの場所。二か所。ふたところ。〔文明本節用集（室町中）〕 〔白居易‐長恨歌〕

② 両人をいう敬称。お二人。お二方。

※観智院本三宝絵（984）下「両所は母と娘と也結早玉と申」

③ 世間と出世間。俗界と僧界。

※空華日用工夫略集‐永徳二年（1382）九月七日「又及_二某人出家_一事、府君曰、古今人多出家、無_二道心_一者、両所失_レ功、可_レ惜也」

④ 特に、鎌倉幕府の執権と連署をさしていう。両執権。

※沙汰未練書（１４Ｃ初）「両国司とは〈略〉将軍家執権御事也〈執権とは政務の御代官なり〉又両所とも申之」

[2] (「りょうじょ」とも) 山王上七社のうち、大宮（西本宮）と二宮（東本宮）の二社の称。

出典　精選版 日本国語大辞典