両谷寺(読み)りようたにじ

日本歴史地名大系 「両谷寺」の解説

両谷寺
りようたにじ

[現在地名]小野市浄谷町きよたにちよう北丘町きたおかちよう

加古川左岸の標高七五―八五メートルの河岸段丘面に位置する。中世は奈良東大寺領大部おおべ庄域の東端部に位置し、真言宗浄土寺が東の丘陵から西へ延びる二つの谷に挟まれた舌状台地上に占地する。同寺の南の谷を南谷みなみだに、北の谷を北谷と称し、二つの谷を合せて両谷寺とよんでいたらしい(加東郡誌)下大門しもだいもん村のおよそ東にあたり、浄土寺ととくに関係の深い村と考えられ、旧高旧領取調帳では同寺領の都合高一五〇石のうち九〇石を両谷寺が占めている。当村は庄屋役を置かず、浄土寺塔頭寺院より安養あんよう院・智明ちみよう院・地蔵院・宝持ほうじ院が惣代や年行事を勤め村政を担当していた(享保一一年「浄土寺一件済書」浄土寺文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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