中取(読み)なかどり

精選版 日本国語大辞典 「中取」の意味・読み・例文・類語

なか‐どり【中取】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 物の中ほどをつかむこと。
    1. [初出の実例]「中どりをして手を切、又は刀をおといて足を切」(出典:雑兵物語(1683頃)上)
  3. 間に立っている人が取ること。なかだちをして手数料などを取ること。
    1. [初出の実例]「先は武家方中取したと思はれては出入がならぬ」(出典:浄瑠璃・生玉心中(1715か)一)
  4. 女髪結いの助手で、下梳(したすき)よりは上位のもの。

なか‐とり【中取】

  1. 〘 名詞 〙なかとり(中取)の机」の略。
    1. [初出の実例]「其献物〈略〉中取五十二前、各居折櫃食二十合」(出典続日本後紀‐嘉祥二年(849)一〇月癸卯)
    2. 「朴の木に黒柿の脚つけたるなかとり十に据ゑ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)あて宮)

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