朝日日本歴史人物事典 「中島与曾八」の解説
中島与曾八
生年:慶応4.2.19(1868.3.12)
明治大正期の海軍軍人。静岡生まれ。明治20(1887)年海軍機関学校卒。25年大機関士となり,翌年軍艦「吉野」回航委員として英国に出張し,帰国後日清戦争に出征。32年6月から2年半英国に留学し機械工学を学ぶ。45年機関少将,呉工廠造機部長を務める。大正4(1915)年工学博士となり,翌年機関中将に進んだ。9年艦政本部第5部(造機部門)長。造機(船体以外の機関や機械)の専門家として艦艇燃料が石炭から石油に,またエンジンのピストンから蒸気タービンへの移行期に即応して,円滑な転換に貢献した。日露戦争後の八八艦隊計画にも参画。
(影山好一郎)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報