中津隈庄(読み)なかつくまのしよう

日本歴史地名大系 「中津隈庄」の解説

中津隈庄
なかつくまのしよう

現中津隈一帯に比定される。正応五年(一二九二)の「惣田数注文」(河上神社文書)に「中津隈庄百六十丁」とみえる。成立は平安時代かと推定されるが、領主・四至は不詳。南北朝時代の貞和六年(一三五〇)には

<資料は省略されています>

と板部成基安堵申状足利直冬外題安堵状(光浄寺文書)にあるように、板部成基が当庄内では五所を領していることがわかる。右のうち新開六段は源頼重売券案(同文書)によれば、貞和二年に買ったものであり、また尼浄照田地譲状案(同文書)によれば、門田一段三丈、池尻東堤下一段も同年尼浄照から買ったものである。

板部成基と同時期に竜造寺氏もまた中津隈に地頭職を有していたことは観応三年(一三五二)の平某沙弥某連署奉書(竜造寺家文書)でわかる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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