中深荻村(読み)なかふかおぎむら

日本歴史地名大系 「中深荻村」の解説

中深荻村
なかふかおぎむら

[現在地名]日立市中深荻町

標高二〇〇―四〇〇メートルの準平原である多賀山地丘陵上に位置し、東は入四間いりしけん村。古くは上深荻(現久慈郡里美村)・下深荻と一つで深荻と称し、佐竹知行目録(彰考館蔵)天文一八年(一五四九)五月二四日の項に「深荻坂の上ノ内三貫文 矢野修理亮」とある。「水府志料」によると永禄六年(一五六三)九月二六日の義廉の書にも「深荻料所之内十二貫文」とみえるとある。「新編常陸国誌」は佐竹氏の項で、白河文書に拠り義俊が文明三年(一四七一)一一月「復書ヲ白河ニ遣リ、東河内、西河内、深荻三所ヲ与フルコトヲ約シ、速ニ援ヲ出サンコトヲ乞フ」などと記している。

同書久慈郡深荻村の項には「古河原野、細田、坂野上、下幡、菅、悦子、呉坪、油ケ崎、東上淵、西上淵、岡町、岩折ヲ合セテ、深荻村ト云ヒシガ、寛永十八年分テ十二村トナリシト云フ」とあり、元禄郷帳には深荻村(古は悦子村)すげ村・呉坪くれつぼ村・赤根あかね村の四ヵ村に記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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