中郡古墳(読み)なかごおりこふん

日本歴史地名大系 「中郡古墳」の解説

中郡古墳
なかごおりこふん

[現在地名]中央町中郡 楠原平

緑川が断崖状河岸を形づくる一帯にある。昭和七年(一九三二)考古学的・人類学的調査が行われ、同三九年本格的調査が行われた。この付近を現地では四十八塚とよぶこともあり、発掘時の石棺の状況からみてもおそらく墳丘をもったものと思われる。石棺は凝灰岩の切石四枚を組合せた棺身で、蓋石は二石よりなり、一見、箱式石棺にみえるが、傾斜の緩い切妻形の屋根の表現を認めることができる。屋根と棺身をなす側石との間には厚さ一五センチの切石を敷き、屋根の二枚の石の接合面と同様粘土で固めてある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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