石棺(読み)せっかん

  • せきかん
  • せきかん〔クワン〕
  • せっかん セキクヮン
  • せっかん〔セキクワン〕

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

サルコファギ sarcophagusともいう。死者を埋葬する石製の。古代ギリシア・ローマでは,40日間,死体が腐敗して消滅するまで石棺に入れておいたと伝えられるが,死者を石製やテラコッタなどの棺に入れて埋葬することは,すでにエジプト新王国のトゥトアンクアメン先例があり,身分の高い人物などを手厚く葬る方法であったのであろう。棺蓋や四周に彫刻絵画のあるものも多い。日本でも弥生時代箱形石棺が,古墳時代に割竹形,舟形,家形,長持形などの石棺が用いられた。

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デジタル大辞泉の解説

石製の棺。日本では弥生時代に箱式のもの、古墳時代には箱式のほか、割り竹形・舟形・長持ち形・家形のものがある。
1986年に発生したチェルノブイリ原発事故で、炉心溶融を起こし爆発した4号炉からの放射性物質拡散を防止するために、応急措置として建設されたコンクリート建造物のこと。

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百科事典マイペディアの解説

石製の棺。数個の石材を組み合わせた組合せ式石棺と,一つの石材を刳(くり)抜いた刳抜式石棺とがある。古代のエジプト,ギリシア,ローマでは刳抜式が用いられた。すぐれた浮彫をもつツタンカーメン王の石棺や〈アレクサンドロス〉の石棺が有名。日本の古墳時代には,割竹形石棺舟形石棺家形石棺(以上刳抜式),長持形石棺(組合せ式)などがある。
→関連項目支石墓木棺

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世界大百科事典 第2版の解説

死者を葬るのに用いられた石製の容器,あるいは構築物をさす。厳密には遺体を直接納める石製の容器をさすべきであるが,広く石棺と呼ばれているものの中には,遺体を入れた木棺を納める〈石槨(せつかく)〉,火葬骨や改葬骨を収納する〈石製蔵骨器〉,あるいは蔵骨器を入れる〈石櫃(せきひつ)〉など,本来は呼び分けられるべきものも含まれている場合が少なくない。また,箱式石棺(シスト)のごとく,土壙内に自然の板石を組み合わせただけで,多くの場合,底石もない小構築物も石棺と称されている。

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 石づくりのひつぎ。古墳時代に屍体を納めた石製の棺。板状の石を組み合わせて箱形につくった箱式石棺が一般的であるが、他に大石をくりぬいた舟形石棺、蓋が屋根の形になっている家形石棺などがある。
※新撰姓氏録(815)左京神別下「石作連 火明命六世孫建真利根命之後也。垂仁天皇御世。奉為皇后日葉酢媛命。作石棺之。仍賜姓石作大連公也」 〔荊州記〕

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旺文社日本史事典 三訂版の解説

死者を安置するための石製の棺
板石を組み合わせて箱形にした箱式石棺・長持形石棺や,くり抜いてつくった割竹形石棺・舟形石棺・家形石棺などがある。

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世界大百科事典内の石棺の言及

【石棺】より

…死者を葬るのに用いられた石製の容器,あるいは構築物をさす。厳密には遺体を直接納める石製の容器をさすべきであるが,広く石棺と呼ばれているものの中には,遺体を入れた木棺を納める〈石槨(せつかく)〉,火葬骨や改葬骨を収納する〈石製蔵骨器〉,あるいは蔵骨器を入れる〈石櫃(せきひつ)〉など,本来は呼び分けられるべきものも含まれている場合が少なくない。また,箱式石棺(シスト)のごとく,土壙内に自然の板石を組み合わせただけで,多くの場合,底石もない小構築物も石棺と称されている。…

【棺】より

…原則的には直接遺骸を入れるものを指し,火葬や洗骨後の骨を納める蔵骨器と区別する。材質により,木棺,夾紵(きようちよ)棺,石棺陶棺などに,また形状によって,割竹形,舟形,家形,長持形などに分けられる。石棺と木棺が普遍的であり,これらはさらに組合せ式と刳抜(くりぬき)式に区別できる。…

※「石棺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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