久野脇村(読み)くのわきむら

日本歴史地名大系 「久野脇村」の解説

久野脇村
くのわきむら

[現在地名]中川根町久野脇

下長尾しもながお村の南、大井川中流右岸の大井川が大きく湾曲する段丘上にある。遠江国榛原郡のうち。久能脇くのわき村とも書く。道は岩道で牛馬が通れなかった(遠江国風土記伝)。永禄一二年(一五六九)三月二七日の今川氏真判物写(「阿波国古文書」所収鈴木勝太郎所持文書)に「久野脇郷」がみえ、恩賞として鈴木源六に宛行われている。明徳四年(一三九三)一二月一日の今川仲秋書下(富田氏所蔵文書)に「山香庄内三間」とみえるが、これは久野脇の小字に比定され、天野山城守光政の申請により同地などが返付されている。正保郷帳に村名がみえ、田方永四貫一四文・畑方永三一貫六五六文、ほかに八幡領永七二〇文・心前しんぜん(現廃寺)領永六〇〇文、幕府領

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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