乗入(読み)のりいる

精選版 日本国語大辞典 「乗入」の意味・読み・例文・類語

のり‐い・る【乗入】

[1] 〘自ラ四〙
乗物に乗ったままでその内にはいる。乗物のままその中へはいる。
西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文一一ジブラルタル瀬戸目的(めがけ)て乗入(ノリイ)りつつ」
騎兵敵軍に攻め入る。乗り込んで攻める。せめこむ。
※近世紀聞(1875‐81)〈染崎延房〉五「来島が兵は蛤御門に乗入(ノリイリ)会津と戦争最中なるゆゑ」
[2] 〘他ラ下二〙 ⇒のりいれる(乗入)

のり‐い・れる【乗入】

〘他ラ下一〙 のりい・る 〘他ラ下二〙
① 馬、または車などをそのまま中へ進め入れる。乗ったまま、その乗物を中に進めやる。
※別所長治記(1580‐92頃)「城乗の大事と云は、少も敵に息つかせぬ物ぞ、透間なく乗入れ我を越せ」
② 馬などにしばしば乗って、乗物として適するようにしこむ。乗り慣らす。調教する。
※岡本記(1544)「いづれもはやねこあしいでき候へば、馬のりいれ候と心得べし」
バス路線鉄道路線などを、ある地点まで延長する。また、別の鉄道、バス路線に直通運転する。

のり‐いれ【乗入】

〘名〙
① 乗り入れること。
原子椎茸と(1954)〈吉村昌光〉一七「乗入れはすべてこの交叉点でなされ、料金もここで徴収する」
② 馬などを乗り慣らすこと。
浄瑠璃曾我会稽山(1718)三「肉十分に節高く沛艾(はいかい)に口こわく、乗入もせぬ野髪の馬」
③ バス路線、鉄道線路などをある地点まで延長すること。また、別の鉄道、バス路線に直通して運転すること。「相互乗入れ

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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