乙ヶ崎村(読み)おとがさきむら

日本歴史地名大系 「乙ヶ崎村」の解説

乙ヶ崎村
おとがさきむら

[現在地名]穴水町乙ヶ崎・みどりおか

七尾北湾の穴水港沿岸にあり、内浦街道に沿う。北は鵜島うじま村、南は新崎にんざき出道でみち。天文元年(一五三二)七月の諸橋六郷・南北棟数注文写(諸橋稲荷神社文書)によれば、南北なんぼくのうち「乙がさき」で棟役を負担する役屋は一〇間とある。戦国時代後期頃には長氏の知行分となっていた(「能登内浦村々給人注文写」諸橋文書)。天正五年(一五七七)七月一八日、穴水城を占拠する越後上杉勢を孝恩寺宗(長連竜)が攻略する際、乙ヶ崎の山陰から同城の救援に駆付けた轡田肥後・唐人式部ら越後勢を海上で急襲し、上杉方の兵船を奪い取り、首級七〇を得たと伝える(長家譜・三州志)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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