山陰(読み)ヤマカゲ

デジタル大辞泉 「山陰」の意味・読み・例文・類語

やま‐かげ【山陰】

山の陰になること。山にさえぎられること。また、その場所。「山陰に沈む月」
[類語]日陰物陰木陰草陰葉陰緑陰樹陰

さん‐いん【山陰】

山のかげ。山の北側。⇔山陽

山陰地方」の略。
山陰道」の略。

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精選版 日本国語大辞典 「山陰」の意味・読み・例文・類語

さん‐いん【山陰】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 山の北側。また、山の、日の当たらない側面。やまかげ。
    1. [初出の実例]「山陰乗興之人。更迷絳雪於帰路者歟」(出典:江吏部集(1010‐11頃)下・三月三日夜於員外藤納言文亭守庚申同賦桃浦落船花詩序)
    2. [その他の文献]〔王羲之‐蘭亭集序〕
  2. [ 2 ]
    1. [ 一 ] 中国の秦代以来、浙江省北部にあった県名。中華民国成立後、会稽県と合併して紹興県となった。〔漢書‐地理志上〕
    2. [ 二 ]さんいんどう(山陰道)」の略。
    3. [ 三 ]さんいんちほう(山陰地方)」の略。

やま‐かげ【山陰】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 山のために陰になること。また、その場所。山に包まれた所。山ぎわのところ。山のかげ。
    1. [初出の実例]「吉野なる夏実の河の川淀に鴨そ鳴くなる山影(やまかげ)にして」(出典:万葉集(8C後)三・三七五)
  3. 香木の名。龍田(たつた)異称

せん‐おん【山陰】

  1. ( 「せん」「おん」はそれぞれ「山」「陰」の呉音連声で「せんのん」とも ) 「せんおんどう(山陰道)」の略。
    1. [初出の実例]「山陰(センヲン)・山陽(せんやう)両道より責め上るべき由承り及び候」(出典:太平記(14C後)一四)

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普及版 字通 「山陰」の読み・字形・画数・意味

【山陰】さんいん

山北

字通「山」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の山陰の言及

【山陰地方】より

中国山地の北側,日本海に面する地方をいい,狭義には鳥取・島根両県を,広義では京都府や兵庫・山口両県の北部を含む。名称は古代の地方行政区画,五畿七道の一つである山陰道に由来し,旧丹波,丹後,但馬,因幡,伯耆,出雲,石見,隠岐の8ヵ国を指す。古代出雲は日本でも最も早く開けた地方の一つで,銅鐸39個が一括埋納されていた島根県大原郡の〈加茂岩倉遺跡〉の謎は測り知れない。…

※「山陰」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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