乙事村(読み)おつことむら

日本歴史地名大系 「乙事村」の解説

乙事村
おつことむら

[現在地名]富士見町乙事

八ヶ岳連峰編笠あみがさ山の西麓、標高一〇〇〇メートルを超える所にある。村内を甲州道(善光寺道)が北上して立沢たつざわ村に通じ、南西部を武田信玄なか棒道ぼうみちが通じている。古くは乙骨おつこつとよばれ、乙骨太郎左衛門覚書の天正一〇年(一五八二)七月の条に「乙骨申所ニ引込罷在候」とあるのが村名の初見。

「家忠日記」の天正一〇年八月の条に「三日、おつこつ迄取出陣はり候」とあり、寛永諸家系図伝には、同年、乙事を中心に徳川家康と北条氏直が対陣したことを記している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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