寛永諸家系図伝(読み)かんえいしょかけいずでん

精選版 日本国語大辞典 「寛永諸家系図伝」の意味・読み・例文・類語

かんえいしょかけいずでん クヮンエイショカケイヅデン【寛永諸家系図伝】

江戸前期の大名旗本・御家人らの系図集。一八六巻。徳川幕府編。寛永二〇年(一六四三成立諸家から提出させた系図を、林羅山らが検閲・分類したもの。初の武家の総合的系譜である。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「寛永諸家系図伝」の意味・読み・例文・類語

かんえいしょかけいずでん〔クワンエイシヨカケイヅデン〕【寛永諸家系図伝】

江戸幕府編纂へんさんした最初大名旗本の系図集。186巻。若年寄太田資宗奉行となり、林羅山林鵝峰らが編纂従事。寛永20年(1643)完成

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「寛永諸家系図伝」の意味・わかりやすい解説

寛永諸家系図伝 (かんえいしょけけいずでん)

寛永年間(1624-44)に江戸幕府が編修した系譜集。仮名本・真名本各186冊。清和源氏藤原氏平氏諸氏の4類,および医者同朋茶道に分け収録。1641年2月7日に太田資宗が諸家の系図を編修し差し上ぐべき旨の上意をうけ,同人総裁,林羅山・鵞峰が編集責任者となり事業を推進,43年9月17日に両本都合372巻が献上された。献上の仮名本(続群書類従完成会より活字本刊行中)は内閣文庫に,真名本(重要文化財)は日光東照宮に所蔵されている。
寛政重修(ちょうしゅう)諸家譜
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「寛永諸家系図伝」の意味・わかりやすい解説

寛永諸家系図伝
かんえいしょかけいずでん

江戸幕府が寛永年間(1624~44)に編集した大名、旗本の系図集。1641年(寛永18)に着手し43年に完成した。林羅山(はやしらざん)を中心に数十名の学者や僧侶(そうりょ)が編集に従事した。諸家から提出させた家譜を資料として編集を進め、仮名本、真名(まな)本各186冊を完成した。日本最初の武家系図の集大成であり、また江戸幕府の大規模な編集事業の最初の成果である。その献上本は国立公文書館と日光東照宮に保存されている。

[福井 保]

『『寛永諸家系図伝』全17巻(1979~97・続群書類従完成会)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「寛永諸家系図伝」の意味・わかりやすい解説

寛永諸家系図伝
かんえいしょかけいずでん

江戸時代の最初の大名,旗本諸家の系譜集成。 186巻。江戸幕府が寛永 18 (1641) 年から3年かかって編纂したもので,奉行は若年寄太田資宗,編纂主任は林羅山。和漢両編があり,漢文は日光東照宮に,和文は国立公文書館にある。諸家から提出させた系図を,源氏,平氏,藤原氏,諸氏に分けて編纂してあり,提出資料に精粗の差があるが,それだけに当時の状態をありのまま伝えている。 (→寛政重修諸家譜 )

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

潮力発電

潮の干満の差の大きい所で、満潮時に蓄えた海水を干潮時に放流し、水力発電と同じ原理でタービンを回す発電方式。潮汐ちょうせき発電。...

潮力発電の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android