日本歴史地名大系 「乙君村」の解説 乙君村おときみむら 静岡県:浜松市旧敷知郡・引佐郡地区乙君村[現在地名]浜松市協和町(きようわちよう)堀江(ほりえ)村の南、庄内(しようない)半島の中ほどに位置。現菊川(きくがわ)町の妙照(みようしよう)寺が所蔵する大般若経巻五九五奥書に、応安四年(一三七一)正月一二日付で「遠江国於村櫛庄乙君長福禅寺仏殿東面書之」とみえる。同経には長福(ちようふく)寺書写のものがほかにも多数あり、いずれも応安四年・同五年の書写。長福寺は近世半ばまでには廃れたようで、「遠江国風土記伝」にはかつて一二坊を構えていたが、今は松だけが残るとある。正保郷帳・元禄郷帳・天保郷帳に当村の記載はなく、「遠江国風土記伝」は堀江村の項に乙君の里として「五保住み、今一村の如し」と記す。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by