乙柳ヶ里(読み)おとやなぎがり

日本歴史地名大系 「乙柳ヶ里」の解説

乙柳ヶ里
おとやなぎがり

[現在地名]牛津町大字乙柳字乙柳

現牛津町の北方平坦地にある。

建長元年(一二四九)八月日付の僧貞弁領知所々注進状(下総中山法華経寺蔵)に「乙楊里」がみえる。正応五年(一二九二)の「惣田数注文」(河上神社文書)の庄園分にある「大楊庄八十二丁一段」は、乙柳ヶ里一帯といわれる。

南北朝時代、九州探題として下向した今川了俊(貞世)は、一時、当地方に居住し経略にあたったといわれる。了俊の養子仲秋は千葉胤泰の女婿となる。仲秋の子国秋(今川九郎)は小城郡なか牟田むた(乙柳ヶ里の内にある)に居住した。国秋の曾孫秋景に至り、姓を今川から持永に変えたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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