乙隈村(読み)おとぐまむら

日本歴史地名大系 「乙隈村」の解説

乙隈村
おとぐまむら

[現在地名]小郡市乙隈

宝満ほうまん川の中流域左岸に位置し、南は支流草場くさば川を挟んで干潟ひかた村。北は筑前国境で、境石さかいいしでは国境線を挟んで薩摩街道(松崎街道)脇に筑前・筑後国境石が並ぶ。延文元年(一三五六)一〇月一五日の平貞輔寄進状写(正閏史料/南北朝遺文(九州編)四)によれば、「筑後国三原西郷乙熊村」の田地一町が戦勝祈願のため長門国一宮住吉神社(現山口県下関市)に灯油料田として寄進されている。康暦元年(一三七九)足利義満が大友親世に勲功の賞として「筑前国三原乙隈古庄信濃守跡等地頭職」などを生葉いくは(現吉井町)の替地として宛行っている(同年五月二日「足利義満袖判下文」大友文書/南北朝遺文(九州編)五)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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