九海士王子跡(読み)くあまおうじあと

日本歴史地名大系 「九海士王子跡」の解説

九海士王子跡
くあまおうじあと

[現在地名]御坊市藤田町吉田

八幡やはた山の南麓にあった。熊野九十九王子の一。「後鳥羽院熊野御幸記」建仁元年(一二〇一)一〇月一〇日条に「クワマ王子」、四辻殿御記(民経記)承元四年(一二一〇)四月二六日条に「久和万」王子、正中三年(一三二六)熊野縁起(仁和寺蔵)の道中王子次第に「桑間崎」王子、文明五年(一四七三)の「九十九王子記」に「クアマ」王子とある。近世後期の吉田村手鑑(御坊市史)には海士王子とあり「往古八幡山之間入海にて此山之すそに海士住居致し、道成寺之観音を海中よりかつき上申候由申伝へ、仍之海士を海士王子と祝せしめ有之候」と記すが、九海士あるいは海士と書かれるのは近世になってからである。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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