九章(読み)きゅうしょう

精選版 日本国語大辞典 「九章」の意味・読み・例文・類語

きゅう‐しょうキウシャウ【九章】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 中国の周代、天子冕服(べんぷく)にあらわされた九種の模様。龍、山、華虫、火、宗彝(そうい)、藻、粉米、黼(ふ)、黻(ふつ)。〔周礼注‐春官・司服〕
  2. [ 2 ]
    1. [ 一 ]きゅうしょうさんじゅつ(九章算術)
      1. [初出の実例]「凡算経。孫子。五曹。九章。海嶋。六章。綴術。三開重差。周髀。九司。各為一経」(出典:令義解(718)学)
    2. [ 二 ] 和歌秘伝の一つ。和歌を中国の九章になぞらえて五行説によって説明したもの。書陵部蔵「和歌聞書」によれば、在原業平が天安元年(八五七文徳天皇の住吉行幸に供奉した際に住吉明神から授けられたものという。
      1. [初出の実例]「九章者 木章、火章、土章、金章、水章、散章、順章、逆章、敵章」(出典:深秘九章(14C頃))
    3. [ 三 ]楚辞」の編名。「惜誦」以下九編の総称で、戦国時代、楚の屈原の作といわれるが疑わしい。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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