中国における祭服。天地祖霊をまつる大祭には冕冠をかぶったところからこの名がある。冕とは冠上に載せる長方形の板で,前後に垂旒(すいりゆう)と称する白珠を綴った垂れ飾を下げたもので,このような冠はすでに周代からあったが,公式に冕服の制度が始まったのは後漢の明帝の永平2年(59)で,当時,天子以下文武百官の冕服は8種あった。その後多少の変遷があったが,この制度はその後の中国王朝にうけつがれたばかりでなく,日本をはじめ,朝鮮,安南(ベトナム)などの東アジアの諸王朝にも取り入れられた。
執筆者:杉本 正年
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…養老衣服令では皇太子,親王,内親王,諸王,女王および文官,武官,内外命婦(みようぶ)について規定がある。令には天皇の衣服規定そのものは存しないが,臣下が礼服を着用する儀式の際には,天皇は冕服(べんぷく)と称する,上衣下裳形式の衣服を着用して儀式に臨んだらしい。《西宮記》によれば天皇冕服は,赤の上衣(女帝の場合は白)に日,月,星辰,山,竜,華虫(雉子(きじ)),宗彝(そうい)(酒器),の7章が,下衣の褶(ひらみ)には藻,火,粉米(ふんべい)(白米),黼(斧),黻(ふつ)(己形の相そむく形)の5章が五彩の糸で刺繡(ししゆう)されている。…
※「冕服」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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