予算審議(読み)よさんしんぎ

知恵蔵 「予算審議」の解説

予算審議

国会審議で最も重要なのが予算審議で、予算委員会が担当する。政府・与党野党が対決する最大の舞台になる。衆参とも最大の規模で、衆院は50人、参院は45人で構成。政府が提出した予算案が否決されれば、内閣不信任を突きつけられたことになり、片山哲内閣は1948年2月、党内が割れて編成替え動議が可決され、総辞職した。近年は成立のスピードが早くなり、99、2000年度予算はそれぞれ3月17日に戦後最速で成立している。予算審議は趣旨説明、総括質疑、一般質疑、公聴会、分科会(参院では常任委員会への委嘱審査)、締めくくり総括質疑、討論採決の手順で進められる。審議は国政全般にわたり、野党側は調査能力を駆使して論戦を挑む。予算案は衆院先議が決まっており、衆院が可決して、30日たっても参院が議決をしない時は、衆院の議決が、国会の議決となる。これを予算の自然成立という。

(星浩 朝日新聞記者 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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