二つの道（読み）フタツノミチ

デジタル大辞泉

ふたつ‐の‐みち【二つの道】

１ 忠と孝の道。
「とにかくに―を思ふこそ世につかふるも苦しかりけり」〈続後拾遺・雑中〉
２ 《白居易「秦中吟」議婚から》豊家の女の行いと、貧家の女の行い。
「わが―歌ふを聴け」〈源・帚木〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

ふたつ【二つ】 の 道(みち)

1. ① 忠と孝との道。
   1. [初出の実例]「とにかくに二の道を思ふこそ世に仕ふるも苦しかりけれ〈藤原為世〉」(出典：続後拾遺和歌集（1326）雑中・一〇八〇)
2. ② ( 「白居易‐秦中吟・議婚」の「主人会_二良媒_一、置_レ酒満_二玉壺_一、四座且勿_レ飲、聴_三我歌_二両途_一、富家女易_レ嫁、嫁早軽_二其夫_一、貧家女難_レ嫁、嫁晩孝_二於姑_一」による ) 貧しい家の女の行ないと、豊かな家の女の行ない。
   1. [初出の実例]「親、聞きつけて、盃もて出でて、わがふたつのみちうたふを聞けとなん、聞えごち侍りしかど」(出典：源氏物語（1001‐14頃）帚木)

出典　精選版 日本国語大辞典