二宮宏之(読み)にのみやひろゆき

百科事典マイペディア 「二宮宏之」の意味・わかりやすい解説

二宮宏之【にのみやひろゆき】

西洋史学者。東京都出身。東京大学西洋史学科卒業。兄はフランス文学者の二宮敬。東大助手をへて,東京外語大助教授,教授。電通大教授,フェリス女学院大教授。フランス近世史,アンシャンレジーム期の研究を専門とした。フランスのアナール学派の歴史学に深く学び,日本へのその的確な紹介でも知られ,自身も歴史学の方法的革新に向けてさまざまな提言をこころみている。歴史家としての深い理解力と洞察力,抜群の語学力で,社会史から心性史まで,日本におけるフランス史研究に大きな業績を残した。その死を悼んで,ル・モンド紙が追悼記事を掲載した。著作に,《全体を見る眼と歴史家たち》《歴史学再考》《フランスアンシアン・レジーム論》《マルク・ブロックを読む》など。《二宮宏之著作集》全5巻が刊行されている(岩波書店)。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「二宮宏之」の解説

二宮宏之 にのみや-ひろゆき

1932-2006 昭和後期-平成時代の西洋史学者。
昭和7年5月16日生まれ。二宮敬(たかし)の弟。昭和41年東京外大助教授となり,52年同大教授。のちフェリス女学院大教授。専攻はフランス近世史で,絶対王政時代の社会史を研究。平成18年3月死去。73歳。東京出身。東大卒。著作に「全体を見る眼と歴史家たち」「歴史学再考」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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