二進三進(読み)にっちもさっちも

精選版 日本国語大辞典 「二進三進」の意味・読み・例文・類語

にっちも‐さっちも【二進三進】

〘副〙 (算盤(そろばん)割算九九の「二進一十(にしんいんじゅう)」「三進一十(さんしんいんじゅう)」から出た語で、これらがそれぞれ、二を二で割ると割切れて商一が立つこと、三を三で割ると割切れて商一が立つことを意味するところから、計算のやりくりをさす) 多く、「にっちもさっちも行かない」の形で、どうにもやりくりができないさま、窮地に追い込まれたりして身動きできないさまなどをいう。〔譬喩尽(1786)〕
社会百面相(1902)〈内田魯庵鉄道国有「カラキシ最う滅茶々々で二地(ニッチ)三地(サッチ)も方(はう)がつかなくなる」

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