五所四反田遺跡
ごしよしたんだいせき
[現在地名]市原市五所
東京湾に面した台地上から沖積低地にかけて延びる古代道路跡。南から表道遺跡・稲荷台遺跡・市原条里遺跡および当遺跡の四遺跡で約三・二キロにわたって確認された。表道・市原条里・五所四反田の三遺跡は側溝をもち、路面幅約六メートルと規模・構造が共通するなど、一連の遺構であることは確実で、地形状からも道路跡であることを確認できる部分もある。この発見で上総国の官衙内祭祀遺跡に推定される稲荷台遺跡、市原郡衙推定地、万葉遺跡である阿須波神社、市原郡の郡寺と考えられる光善寺廃寺などはこの道路に面していたことが明らかとなり、律令時代の主要遺跡を有機的に考えるうえでも貴重である。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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