五所四反田遺跡(読み)ごしよしたんだいせき

日本歴史地名大系 「五所四反田遺跡」の解説

五所四反田遺跡
ごしよしたんだいせき

[現在地名]市原市五所

東京湾に面した台地上から沖積低地にかけて延びる古代道路跡。南から表道おもてみち遺跡・稲荷台いなりだい遺跡・市原条里いちはらじようり遺跡および当遺跡の四遺跡で約三・二キロにわたって確認された。表道・市原条里・五所四反田の三遺跡は側溝をもち、路面幅約六メートルと規模・構造が共通するなど、一連遺構であることは確実で、地形状からも道路跡であることを確認できる部分もある。この発見で上総国の官衙内祭祀遺跡に推定される稲荷台遺跡、市原郡衙推定地、万葉遺跡である阿須波あすわ神社、市原郡の郡寺と考えられる光善こうぜん寺廃寺などはこの道路に面していたことが明らかとなり、律令時代の主要遺跡を有機的に考えるうえでも貴重である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android