…〈待兼て〉というような5文字の題に〈わざと寝言にいふ嫁入(よめり)〉(《奈良土産》)のように7・5の句を付け,その付合を楽しむもの。古くは〈五文字付〉〈烏帽子付〉〈かしら付〉とも呼び,江戸では〈冠(かむり)付〉が多く用いられた。元来,連歌俳諧の句の仕立方の練習に行われた〈切句〉をヒントに,前句付(まえくづけ)の簡略体として,1693年(元禄6)ころ京都の雲鼓(うんこ)らが発明。…
…そこでより多くの人々を引きつけるために,より簡便な,解答しやすい方法があみ出された。点者が5文字の句を出題して,7字と5字の合計12字の作句をする〈五文字付〉が考案された。たとえば点者が〈戸を明けて〉と出題し,これに〈ここではないぞ門違い〉と付句する。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」