井野目村(読み)いのめむら

日本歴史地名大系 「井野目村」の解説

井野目村
いのめむら

[現在地名]福島市飯坂町平野いいざかまちひらの

佐場野さばの村の西に位置し、北は川を隔てて中野なかの村、西は大笹生おおざそう村、南は入江野いりえの村。三角さんかく山・観音かんのん山などの丘陵がある。万治二年(一六五九)井野目堰開削されたのに伴って立村されたとみられ、同年の井野目村新田御蔵入給人共定納帳が村名の初見とされる(福島市史)。米沢藩領時代の古高六七九石余、幕府検地による新高四五八石余(古高新高帳)。貞享三年(一六八六)福島藩領となったが、元禄一三年(一七〇〇)幕府領に復し幕末に至る。ただし安永四年(一七七五)から寛政元年(一七八九)までは仙台藩預地。当地水利に乏しい原野であったが、上杉氏の家臣山口庄右衛門重久が井野目堰を開削、開発された土地のうち二〇〇石が五年間同氏に与えられている(福島市史)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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