化学辞典 第2版 「亜塩素酸ナトリウム」の解説
亜塩素酸ナトリウム
アエンソサンナトリウム
sodium chlorite
NaClO2(90.44).ジオキソ塩素酸ナトリウムともいう.工業的には,二酸化塩素ClO2を,還元剤(炭素,亜鉛末など)の存在下,水酸化ナトリウムに吸収させてつくる.小規模には,亜塩素酸バリウムと硫酸ナトリウムとの複分解で得られる.無水物は単斜晶系の結晶または薄片状で,[ClO2]- は折れ線形構造.Cl-O5.64 Å.∠O-Cl-O108.6°.180~200 ℃ で分解.酸化力が強く,有機物が共存すると加熱により爆発する.わずかに潮解性で水に易溶.酸を加えるとClO2を発生する.繊維,食品などの漂白,水道水の殺菌などに用いられる.[CAS 7758-19-2]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報