亜鉛華デンプン(読み)あえんかでんぷん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「亜鉛華デンプン」の意味・わかりやすい解説

亜鉛華デンプン
あえんかでんぷん

酸化亜鉛デンプンの等量混合物で、ベビーパウダーに含まれる。酸化亜鉛は酸の中和能と緩和な殺菌消毒作用を有するが、皮膚に散布した場合、滑沢(かったく)性がよくない。一方、デンプンは付着性と滑沢性に優れており、粒子が細かく水分脂肪をよく吸収する。この両者特長を生かしてつくられたのが本剤で、その乾燥性、緩和な殺菌性を利用した散布剤である。これにサリチル酸(2~3%)やタルクを添加して、わきが、あせも、ただれなどに、またウンデシレン酸を加えて白癬(はくせん)症の治療に用いられる。

[幸保文治]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

配属ガチャ

入社後に配属される勤務地や部署が運次第で当たり外れがあるという状況を、開けてみなければ中身が分からないカプセル玩具やソーシャルゲームで課金アイテムを購入する際のくじに例えた言葉。企業のネガティブな制...

配属ガチャの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android