交霊会(読み)こうれいかい(英語表記)séance

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「交霊会」の意味・わかりやすい解説

交霊会
こうれいかい
séance

オカルティズムの世界で,霊媒者(→霊媒)を介して死者の霊と交信をはかる集まり。強い光は交信を妨げるとされるため,通常は暗闇薄暗がりで行なわれる。6~8人の参加者が手をつなぎ,全員で丸く輪になって座ることが多い。信奉者によると,交信が成功すると霊の声が聞こえたり,霊媒者を通して霊が語ったり,亡霊が現れるという。どこからともなく音楽が聞こえる,物体がひとりでに動く,エクトプラズム(霊媒者の体から放出するとされる正体不明の粘性の物質)によって霊の手足あるいは全身が実体化するといった現象もあるといわれる。そのほかの交信手段として,自動書記トランス状態での会話,ウィジャという文字盤やプランシェットという筆記具などがある。交霊会で起こる神秘現象の多くは,自分の超能力を証明するため霊媒者がつくりだしている現象である。

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世界大百科事典(旧版)内の交霊会の言及

【心霊学】より

…ハイズビル事件とは,この村の一家の2人の娘(フォックス姉妹)が,その家で以前殺害された人物の霊と,叩音(こうおん)を通じて交信することに成功したといわれる,ポルターガイスト現象類似の出来事である。これが契機となり,全米各地に多数の霊媒が輩出し,そうした霊媒を中心に交(降)霊会が盛んに開催された。交霊会で観察報告される現象としては,物体浮揚,エクトプラズムによる物質化現象,その場になかったものが突然出現する〈物品引寄せ〉等の物理的現象と,霊媒がトランス状態で,知らないはずの言葉を話す〈異言xenoglossis〉や,透視,自動筆記・描画等の心理的現象とがある。…

【霊媒】より

…霊媒術自体は歴史的にきわめて古いが,通常,霊媒と呼ばれるのは,19世紀中葉アメリカに興った近代心霊主義運動以後の能力者である。霊媒の起こす現象に接する会を交(降)霊会sitting,séanceというが,物理的霊媒では,ごく少数の例外を除くと,暗黒中でのみ交霊会を行う。そのため科学的研究の対象となりにくく,欺術の暴露された者も多いが,信憑性の不明の者も多い。…

※「交霊会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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