人に忍びざるの心(読み)ひとにしのびざるのこころ

故事成語を知る辞典 「人に忍びざるの心」の解説

人に忍びざるの心

他人が苦しんでいるのを、放ってはおけないという気持ち。

[使用例] 人の飢渇に忍びざるの心よりして人の飢渇を救うのは、即ち人の禽きん獣じゅうと異なる所以ゆえんのものを発揮したので[幸田露伴*努力論|1912]

[由来] 「孟子―公こう孫そん丑ちゅう・上」に出て来る、孟子のことばから。「人は皆、人に忍びざるの心有り(人間ならばだれでも、他人が苦しんでいるのを放っておけない気持ちを持っている)」とするその証拠として、赤ん坊が井戸の中に落っこちそうになっているのを見れば、だれだって慌てて助けようとするという例を挙げています。孟子の説く性善説を端的に説明したものとして、有名な一節です。

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