デジタル大辞泉 「心有り」の意味・読み・例文・類語
こころ‐あ・り【心有り】
1 思いやりがある。
「三輪山をしかも隠すか雲だにも―・らなも隠さふべしや」〈万・一八〉
2 思慮分別がある。道理をわきまえている。
「汝は鳥の王なり。我は獣の王なり。互ひに―・るべし」〈今昔・五・一四〉
3 情趣・風流を解する。
「むべ山風をなど言ひたるも―・らむと見ゆるに」〈枕・二〇〇〉
4 風情がある。風流である。
「雨うち降りたるつとめてなどは、世になう―・るさまにをかし」〈枕・三七〉
5 恨み・たくらみ・浮気心などの下心がある。
「わがぬしを
6 歌学の用語。歌に詩心が深く込められている。
「させる句にてはなけれども―・りて細きには、一座も面白く付けよきなり」〈連理秘抄〉