人めく(読み)ヒトメク

デジタル大辞泉 「人めく」の意味・読み・例文・類語

ひと‐め・く【人めく】

[動カ四]
一人前人間らしく振る舞う。
「けはひ、いたう―・きてよしある声なれば」〈橋姫
人間のように見える。
「花の名は―・きて」〈夕顔

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「人めく」の意味・読み・例文・類語

ひと‐め・く【人めく】

〘自カ四〙 (「めく」は接尾語)
① 一人前の人間らしく見えるようになる。また、そのようにふるまう。ひとかどの人のように見える。
源氏(1001‐14頃)帚木「はづかしめ給ふめるつかさくらゐ、いとどしく、何につけてかは人めかむ」
② (人間でないものが)人間らしく見える。
※源氏(1001‐14頃)夕顔「花の名は人めきて、かうあやしき垣根になん、咲き侍りける」
[補注]②の「源氏‐夕顔」の例は①の意も兼ねている。

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