人的担保制度(読み)じんてきたんぽせいど

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「人的担保制度」の意味・わかりやすい解説

人的担保制度
じんてきたんぽせいど

債務者以外の者の一般財産によって債務の履行を確保するための制度物的担保制度に対するもの。保証債務 (民法 446以下) が典型的なものであるが,連帯債務 (432条以下) も人的担保作用を営む。人的担保は,担保する者の一般財産 (債権者平等の原則に服する) の状態によって担保としての価値が左右されるので,担保者の人的要素への依存度が物的担保よりも高い。したがって,担保として決して完全なものではないが,担保物を有しない者の金融取引に際して,あるいは物的担保を補うために利用され,経済取引上重要な役割を果している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android