人類の発生

山川 世界史小辞典 改訂新版 「人類の発生」の解説

人類の発生(じんるいのはっせい)

人類が類人猿と分岐したのは,DNAの比較から約500万年前,もしくは約650万~550万年前と推定されている。一方,最古の人類祖先候補の化石資料としては,ケニアの約600万年前のオロリン・トゥゲネンシス(Orrorin tugenensis),エチオピアの約570万年前のアルディピテクス・カダバ(Ardipithecus kadabba)がある。約420万年前には最古のアウストラロピテクスが出現し,約260万年前には打製石器の使用が始まったとされている。この頃にホモ属が出現したと思われる。より進歩的なホモ・エレクトゥスは,約180万年前にアフリカで出現し,175万から100万年前にアフリカ外に分布域を広げた。その後,各地でさまざまな進化様式がみられるが,約15万年前頃までにアフリカで出現した現代型ホモ・サピエンス(現生人類)がユーラシア大陸に拡散し,各地で在来集団とおおかた置きかわり,現代人に至ったとする説が有力である。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

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