仁別村(読み)にべつむら

日本歴史地名大系 「仁別村」の解説

仁別村
にべつむら

[現在地名]秋田市仁別

あさひ川の上流にある山間集落。山内さんない村支郷の藤倉ふじくら村の北東半里。

元禄一五年(一七〇二)の出羽国秋田領変地其外相改候目録(県立秋田図書館蔵)に「山内村之内仁別村、右之村無高新小村に御座候、相改申今度新絵図に相記申候」とあり、元禄年間に山内村から分郷したと記される。しかし寛文八年(一六六八)添川そえかわ濁川にごりかわ・山内・仁別四ヵ村の四人が仁別山守に命じられ、「右四ケ村惣百姓ともも仁別山相守」とあり、一七世期中葉には村として成立していたものであろう。また同年に「仁別山より剪出候薪納壱釜ニ付極印銀拾匁宛伐子ともエ被下候御買直段」(仁別判剪薪被明置候付被仰渡之事、并同所より伐出候薪御買直段之事)とあることからみて、村民は仁別山からの材木・薪炭材の伐採運搬に従事した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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