今市城跡(読み)いまいちじようあと

日本歴史地名大系 「今市城跡」の解説

今市城跡
いまいちじようあと

[現在地名]奈良市今市町

帯解おびとけ台地上にあり、南は広大寺こうだいじ池、北は地蔵院じぞういん川。城跡は四方を水堀が囲繞し、外堀そとぼり地名が残る。今市氏の居館から発達したもの。文明九年(一四七七)筒井方敗退後、同一〇年から永正元年(一五〇四)まで越智氏の代官堤氏が在城、越智氏南都進出の拠点となった。「多聞院日記」文明一〇年四月一七日条に「近年越智弾正忠沙汰トシテ、牢人為可相支、今市辺ニ相構城槨、仍堀要害以下之料ニ、人夫相懸辰市・東九条郷」とあり、「大乗院雑事記」文明一九年六月六日条に「堤山内ニ出陣、大略今市之城開之、一家悉以女房衆以下越智帰云々」と記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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