仙酔峡(読み)センスイキョウ

デジタル大辞泉 「仙酔峡」の意味・読み・例文・類語

せんすい‐きょう〔‐ケフ〕【仙酔峡】

熊本県北東部にある峡谷阿蘇あそ中央火口丘群の一つである高岳(標高1592メートル)北麓の東岳川上流、標高約800メートルに位置するれ谷。長さ1.5キロメートル。阿蘇山が爆発したとき流れ出た溶岩流が造り出した。一帯ミヤマキリシマが自生し、約5万株の花が一斉に咲きピンク色に染まるようすから「仙人も酔うほどの美しい峡谷」の意で名付けられた。阿蘇くじゅう国立公園に属する。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「仙酔峡」の意味・わかりやすい解説

仙酔峡
せんすいきょう

熊本県北東部、阿蘇市(あそし)一の宮町、阿蘇中央火口丘群の一つ高岳(1592メートル)の北麓(ほくろく)、標高800メートル付近にある溶岩露頭の多い特異な景観をなす東岳川上流の峡谷。一帯にはミヤマキリシマが群落をなしており、かつては阿蘇大宮司家が開花期の5月に、この地で「曲水の宴」を催したと伝えられる。また、JR豊肥(ほうひ)本線宮地(みやじ)駅から仙酔峡道路が通じ、車で約15分の位置にあることから、岩場登りを好む登山者のベースキャンプ地にもなっている。

[山口守人]

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