伊久美村
いくみむら
[現在地名]島田市伊久美
鵜網村の北、ほとんどが山地で、地内を南西流する伊久美川流域にわずかな平地が開けている。村域は広く、本郷の小川と、白井・二俣(二又)・中平・山中・犬間・長島の枝郷からなる(駿河記)。現本川根町の智者山神社蔵の棟札銘に「伊久美政所」とみえ、康永三年(一三四四)四月一五日、同社の宮殿造営にあたり当地の政所が銭五〇〇文を寄進している。天文二〇年(一五五一)一一月一九日、今川氏の家臣で稲葉郷(現藤枝市)に給地を宛行われた伊久美孫六は、当地の出身と思われる(「今川義元判物」伊久美家文書)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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