日本歴史地名大系 「伊座敷村」の解説 伊座敷村いざしきむら 鹿児島県:肝属郡佐多町伊座敷村[現在地名]佐多町伊座敷現佐多町の西端に位置する。東から南は馬籠(まごめ)村に接し、北と西は海に面する。馬籠村北部を挟んで飛地(現在の大中尾地区)がある。伊佐敷・伊作敷・伊坐敷とも記される。佐多郷の地頭仮屋が置かれており、浦として伊座敷浦と島泊(しまどまり)浦があった。集落として浜上(はまうえ)・浜下(はました)・垂水(たるみず)・麓(ふもと)・上之園(あげんそん)・西方(にしかた)・瀬戸山(せどやま)・馬込(まごめ)・東山崎(ひがしやまさき)・川田代(かわだしろ)・下岩(さげいわ)・浮津(うきつ)・島泊・片之坂(かたのさか)などがある。中世は禰寝(ねじめ)院南俣(みなみまた)のうちにあり、佐多村西方(にしかた)の地にあたると考えられる。文永一一年(一二七四)九月日の佐汰宗親所領注文案(禰寝文書)に佐多村内の山野の一つとして「本名イサシキ宗親屋敷、イトハルコノ内ニ在」とみえる。なお天養二年(一一四五)三月一二日の前大隅掾建部頼清処分状(同文書)に「禰寝南俣内 作志木 志天利」とあり、その後ろに四至が記されるが、この四至は志天利(してり)(現根占町)についてのものであることから、「作志木」を当地に比定する見解がある。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by